『祭囃子』

第一章「冬祭り」

7

 夢を見た。

 其れは見事な紅葉の森の中、あたり一面が落ち葉の絨毯の様な処に座っていた。私と、知らない誰かと二人。それは夢だと分かっていても、幸せそうな風景に思われた。
 何を話しているのか、私は夢から覚めるその瞬間まで、ずっと笑い続けていた──。

著作:紫草

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