19おまけ
紫野茜様からのプレゼント
尚、作品の著作権は紫野茜様にあります。無断引用無断転載は、厳禁です!
「まったく、さっきから見ているけれど、イライラするねぇ〜。
もっとしゃっきりしたらどうだい?お兄さんさぁ『彼女には、なってくれないの』って
お嬢さんに何を期待しているんだい。黙っていちゃ、気持は伝わらないよ。
それとも何かい?『僕たちは、黙っていてもお互いの気持ちが分る』と、でも言いたいのかい?馬鹿じゃないの?
それこそ、甘えんなだね。散々、たくさんのお嬢さんの気持ちを踏みにじっておいて
自分は、何様のつもりだい。そんなに自分はいい男なのかい」
さきほどまで、面白そうに眺めていた沙耶花さんが口を挟んできました。
そのあまりの剣幕に正志と呼ばれていた青年は、目をきょろきょろとさせました。
どうなんだい。と、詰め寄られて「あっ、ああ〜」「はっ、はあ〜」と、言葉になりません。
「あの、正志は優しすぎるんです。だから・・・」
「スト〜ップ。そうやって、お嬢さんあんたが、かばうからこの男は何も言わないんだよ。
黙っていても、あんたがどうにかしてくれるってね。
それにコイツの何処が優しいんだい。ただの優柔不断のふにゃふにゃ男じゃないか。
あんたもあんただけどね。
いつまでもこの生ぬるい優越感に浸りたきゃ浸っていればいんだよ」
「優越感って・・・・・・」
彼女は、それ以上言葉が続かなかった。
Fin
「お〜や、あの二人上手くいったのかい?
当然だよ。私は、幸福配達人の麗しの薔薇の沙耶花さんだよ。
彼氏の方が私に惚れちゃったら、あのお嬢さんに申し訳ないと思ったんだけれども、
大丈夫だったようだね」
Fin