〜そこにあるもの〜

空が泣く
雨雲に蔽われた 鈍(にび)色の天

誰のものでもない空が そこに広がる
風起こる その瞬間にも
ただ… そこにある

そこに意思は在るのか
それに意思は有るのか
それは 誰にも解らない

 空が泣く
 雨が降る
 誰かのための その雫

 与えられた 雨
 きっと降らされた本人さえも 気付かない雨
 それでも空は 見ている

 誰かの悲しみを 隠してやりたいと思う空
 癒してあげたいと想う 愛

 そこに愛は 有るのか
 それに愛は 在るのか

 空の彼方の その先に
 空の終わりがあるのなら
 きっと そこに無限の愛が
 次の空の拡がり見つめ
 悠然と そこに有るのだろう

著作:紫草

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