高校生活、最初の中間テストは終わった。
やっぱり中学とは全然違う。
赤点取ったら、追試だからな〜。
とりあえず何とかなるでしょ。
と、思っていたのが昨日のことのよう。
なのに今日、期末テストが終わった。1学期が無事に済むかどうかは、結果次第ということか。
何だろう、すごく脱力してる。
どこが変ってわけじゃないけれど、何となくいつもと違う。やっぱり、気合入ってたのかな〜。
でもテスト勉強が上手くいって、今回はかなり手ごたえ有り!
「どうだった?」
後ろの席の篠ちゃんが、声をかけてくる。
私は右手の親指を立てて、バッチリの合図を送る。
「篠ちゃんは?」
「駄目〜。山がはずれちゃったよ」
と、しょげている。
「ぱぁ〜っといこう。花穂、帰り、どっか行かない?」
「いいよ。あんまり…」
「遅くなれない、んでしょ。分かってるって」
入学した日に、後ろに座った篠原千夏。詳しく話をしなくても、すぐ分かってくれる最高の友だち。特に私のように事情がある人間には、有難い存在だ。
「ごめん」
「仕方ないよ。おばあちゃんは労わらないとね」
彼女のパチリとするウィンクは、何だかかっこいい。
そして私たちは連れ立って、マックへ向かって歩き出した。