『祭囃子』
7
夢を見た。 其れは見事な紅葉の森の中、あたり一面が落ち葉の絨毯の様な処に座っていた。私と、知らない誰かと二人。それは夢だと分かっていても、幸せそうな風景に思われた。 何を話しているのか、私は夢から覚めるその瞬間まで、ずっと笑い続けていた──。